kodebuyaの日記

労働問題が最近多くなった食レポブログです。

二枚舌なんてもんじゃない

id:bogus-simotukare氏経由でたどり着いた記事
11月16日(水) またも「2枚舌」で国民を欺いた野田首相:五十嵐仁の転成仁語:So-netブログ

国内では慎重姿勢を強調しながら、海外に行ったら積極姿勢を示すという野田さんのやり方は、今回が初めてではありません。フランス・カンヌで開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議でも、「2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げる」と明言して「国際公約」と受け取られました。
 また、TPP交渉に関しても、「参加」そのものではなく、それに向けての「協議」に入るのだというたぶらかしによって反対派をなだめようとしました。しかし、そのために、TPPに慎重な鹿野農相が「交渉参加を前提としたものではないと理解している」と答弁し、首相が慌てて「交渉に入らないという前提もないし、入るという前提もない」と取りつくろうなど、混乱も生まれています。

野田の政治姿勢なんだが、横板に雨垂れ 野田政権の危うさからの孫引きだが
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ずっと野田に投票してきた私だが、実は野田の政策はほとんど知らない。野田は政策は全く語らないからである。

野田の駅頭挨拶の特徴はまったく演説をしないことにある。

「いってらっしゃいませ。野田佳彦です。よろしくお願いします」

支持者が言うのはそれだけであり、野田はそれすらも言わない。微笑みながら何度も何度もお辞儀をするだけである。ただ景色のように、そこにあるのがあたりまえのように、鎮座する大仏のように。

早大の政経を出て、松下政経塾を出た彼に政策や見解がないわけではないと思う。ただ、主張は必ず敵を作る。選挙活動家としての野田は、「とにかく船橋市は野田」というイメージを市民に与えることのみを留意して、政策はまったく語らなかった。船橋市民で野田に心酔する人はほとんどいないだろうが、彼を批判する人はまったくいない。熱狂はないが好感がある人を野田が目指したのならば、それは成功した。

ということなのだそうだ。

マスコミが言うところの「安全運転」はこの政治家の習い性なんだろうなと思う。
前首相が人格攻撃を受けたのと異なり、人格者とすら言わんばかりに政権発足時持ち上げたのは、野田がマスコミの求める「消費税増税」「TPP推進」論者であるからと言うだけではなく、この辺にも理由がありそうだと思ったりする。

TPPの件では「野田が海外ではこう言ったが、国内ではこういった。二枚舌だ」と野党は非難しているわけだが、野田自身が明確なTPP推進論者である以上アメリカの力を借りて既成事実を作ろうとしているとしか私には見えない。上記五十嵐仁氏が指摘されるように消費税増税についても海外で増税を公約とすることでなし崩し的に推進しようとしている。そういえば原発もうやむやのうちに前政権の打ち出した「脱原発依存」を骨抜きにしようとしている。

国論を二つに分けるようなことをろくに自分の言葉で語ることなくなし崩しに通そうとしている、野田という政治家を見ると「独裁」の一言ではすまない何とも悪質なものを感じる。
大阪の橋下は極論をわざとぶち上げることで、自分を目立たせる。但し議論にはまじめには応じないという姿勢なのだが、ある意味それと反対のやり方をしているように見える。目の前で批判されないように内側では玉虫色に表現し、目の前で批判されない海外では自分の本音をむき出しにする。議論にはまじめには応じない。確かに国内では衝突しないのだろうが、不誠実だとのそしりを受けてもしょうがないだろう。
しかしながら「熱狂はないが好感がある人」とマスコミがこの政治家のイメージを国民に刷り込んでおり、批判の声は大きくならないままなのだろう。

とにかく最近まれに見る悪質な政権ができてしまったというのが正直な気持ちだ。

*1:http://anond.hatelabo.jp/20110830174444