kodebuyaの日記

労働問題が最近多くなった食レポブログです。

ハシズムと老害政治家と

Nabe Party 〜 再分配を重視する市民の会 に新記事がアップされた。
Nabe Party 〜 再分配を重視する市民の会 橋下徹・大阪都構想は強者への逆再分配
橋下徹は東京都に倣って「大阪都構想」を今回の市長選のテーマにし、マスコミもそれに乗ったのだが、卑しくも直前まで大阪府知事だったわけだから、本来は橋下府政の総括がテーマになるべきだったと思う。
この点については、Everyone says I love you !の一連の記事や上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場 : 民主主義や人権保障を否定し福祉を切り捨てる橋下「大阪都構想」上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場 : 大阪ダブル選挙の対立構図は「独裁vs反独裁!(「維新vs既成政党」ではない!)の指摘が非常に詳しい。
これらを見る限りでは、橋下は府政の失敗を隠すために、一般人にはわかりにくい「大阪都構想」を持ち出したようにしか見えない。だいたい大阪都にするには地方自治法など関連法案の改正が不可欠であって、そもそも大阪都が有意義なものだったとしても、その実現には膨大な時間と手間がかかることは間違いない。
おそらく、橋下が市長になったとしてもその実現は不可能だろう。
それでは、橋下の次の手は?といえば、「地方から国政を変える」・「大阪維新を全国に」とかなんとかワンフレーズをもって国政に進出しようとするのだろうことは明らかだ。

それを敏感にかぎ取ってか、この政治家が蠢きだしたが、全く相手にされていないようだ。
お知らせ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

国民新党の亀井代表は25日、東京都の石原慎太郎知事や大阪維新の会代表の橋下徹前大阪府知事らと年内にも新党結成を目指す意向を表明した。

次期衆院選で民主、自民の2大政党に対抗する「第三極」を目指すが、与党内からは「新党構想は新鮮味がない。広がらないだろう」との見方も出ている。

 亀井氏は25日の国民新党の議員総会で、「オールジャパンで結集する。そういう体制をつくる努力を喫緊にやらなければいけない」と強調。その後の記者会見では「石原知事は大変なリーダーシップと発信力がある。橋下氏もそういうものを持っているし、(愛知県の)大村(秀章)知事にもある。そういうものを結集していけばいい」と語った。

 亀井氏は、野田首相が目指す消費税増税や環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加を厳しく批判しており、新党でも「増税反対」などを旗印に掲げる構えだ。

 民主党内では小沢一郎元代表グループの議員に消費増税に反発する声が強く、こうした「不満分子」の取り込みも狙っている。

 亀井氏は10月以降、民主党議員と会合を重ね、自身の構想に理解を求めてきた。24日には、都内で石原氏やたちあがれ日本の平沼代表、小沢グループ内山晃元総務政務官らと会食した。

 ただ、呼び掛けられた側の反応は冷ややかだ。

 石原都知事は25日の記者会見で、亀井氏から新党の打診があったことを認め、「亀井氏には『それ(新党)は結構だが、何をするかを問わないと国民はついてこない』と言っている。具体的な目的もなしにやってもしょうがない」と述べた。

 橋下氏は25日夜、大阪市内で記者団に「新党に参加することはない。維新の会は維新の会だ。ただ、大阪都構想の法案は、既成政党に働きかける」と語った。
(2011年11月26日06時44分 読売新聞)

亀井の国民新党はこのままでは今後の政界に国民新党がキーマンとなることはできないと感じ、石原慎太郎といった「国民的」人気者を集めて第三極を目指そうとしたのだろうが、たちあがれ日本の平沼すら参加する可能性がある話であればあまりにイデオロギー臭が酷く、橋下のプラスにはならないと判断したのだろう。この段階で乗らなかったのは橋下のカンの良さを表している話だと思う。

しかし情けないのは亀井静香だ。前回の府知事選では橋下の対立候補を推しながら、今回の市長選では橋下にすり寄ったのは、新党構想が亀井の頭にあったからだったんだろうが、橋下がそんな話に乗ってくるかどうかすら判断できなくなってしまったんだろうか。
亀井も残念ながら老害政治家に成り下がってしまった。そんなことを思い知らされた記事だった。