kodebuyaの日記

労働問題が最近多くなった食レポブログです。

確かにマニフェスト違反ではないけれども

アンチ小沢一郎の立場の側からすれば、小沢のいう「政権交代時のマニフェスト」を守れ、という言葉はまぁその通りなのだけれども、一方では「お前が言うな」ともいいたくなる台詞だ。たとえば「企業・団体献金を禁止」はどうなったのだ...

とここまで言っていたら、とある方から(本人は小沢『信者』ではないと思うけど)、09年のマニフェストでは「政治資金規正法を改正し、その3年後に企業・団体の献金およびパーティー券購入をすべて禁止します。」といっているだけであって、同法が改正されていない以上、マニフェスト違反ではないとの指摘を受けた。

民主党アーカイブ
をみると

企業・団体献金を禁止し、政治不信を解消します。政治資金規正法を改正し、その3年後に企業・団体の献金およびパーティー券購入をすべて禁止します。それまでの当面の措置として、(1)国や自治体と1件1億円以上の公共事業や物品納入等の契約をしている会社等の献金およびパーティー券購入(2)現在献金のみ禁止されている会社等(国・自治体から補助金や出資等を受けている会社や赤字会社等)のパーティー券購入――などを禁止します。

また、企業・団体がその役職員等に対し、雇用関係等を不当に利用したり、会費相当額を支払うことを約束して政治団体の構成員となることを勧誘し、かつ当該政治団体に献金等をさせることを禁止します。

あわせて、個人献金を普及促進させるため、現在認められている優遇措置に加えて年間千円から5万円までの献金については全額を税額控除の対象とします。また、ネット献金の推進を図ります。

とあり、確かにその方の指摘に間違いはないのだけれども、ならば「民主党は改正政治資金規正法を成立させましたか?」という話になる。

現状では衆参のねじれが有り、自民党がこの法案に賛成する見込みがないことから成立の見込みは限りなくないのだけれども、鳩山政権時には衆参のねじれもなく十分に成立する見込みはあったはずだったが結局普天間の問題とその頃の与党の大幹事長たる小沢自身の金銭問題があって、そんなことまでできるはずがなく結局そのままになってしまい現在に至っているのが現状ではないのか?
また、小沢自身がその後党籍停止状態であることもあってうやむやのままになっている。

ご指摘をされた方は『小沢信者』ではないにしても、このような言い方は小沢一郎という政治家を結果として甘やかしているものだと私は思う。
確かに自分ができなかったことがあったからといって、人に完璧を求めることはできないとはいえないにしても、小沢についてはマニフェストを実現させる力もあった(仮になかったとしても彼の『豪腕』イメージからして、成立できなければ彼にも実現できないほど難しい問題なのだと世間にアピールすることもできたろう)のに何もできなかった。
こんな状態で現政権にマニフェストの厳守を求めるのはいいとしても、ねじれ国会で国会運営が2年前とは段違いに難しい中でそれを求めるのはただただ政局にしたがっていると勘ぐられてもしょうがないし、「ならば自分が党の中枢にいたときに何をしていたんだ」と批判されても仕方がないと思う。
与党にいて、当時政権中枢と同格と言っていいほどの立場にいてマニフェストが実現できていないならその点を厳しく指摘されるのは当然だし、それを甘やかすような言い方をして擁護するのは誰にとってもプラスにはならないと思う次第だ。