kodebuyaの日記

再分配にYES!!そして橋下にNO!!の食レポブログです。

志願という名の強制

昨日プロ野球日本シリーズが終了し、東北楽天イーグルスが通算成績4-3で初の日本一に輝いた。
楽天を応援していた皆様には心からお慶び申し上げる次第である。

しかし最終戦、3点リードの7回裏に前々日投げた則本がマウンドに立ち、その後前日160球投げた同チームのエース田中将大が最終回のマウンドに立ったときは流石にぶっ飛んだ。

「星野はこいつら潰す気や」と思ったが、よくよく考えるとあの「鉄人」稲尾は1958年の日本シリーズにおいて
1958年度日本シリーズ 試合結果
第二戦を除いた全てのゲームの勝ち負けに絡んでいるし、南海の杉浦は1959年の日本シリーズにおいて
1959年度日本シリーズ 試合結果
全ての試合の勝ち投手になるという尋常じゃない結果を出しているのだった。
時代が違うといえばそれまでだが「短期決戦最弱」の称号を持つ星野仙一としてはこれが最後のチャンスとばかりにこの二人を酷使したんだろうと思う。田中に至っては国内最終戦になる可能性も濃厚だし。
しかし、第6戦に関して言えば7回で勝敗はほぼ決していたわけだから*1、もし、第7戦の登板をするのであれば田中は9回まで投げる必要性はなかったと思えてならないし、9回まで投げたのであれば、最終戦は味方チーム先発の美馬の出来を考えると、美馬に託してもよかった訳で、わざわざ好投の投手を下ろして則本・田中でリレーをさせる必要は薄かったと言えるだろう。

星野の「うければいい」采配かと思ったが、当の田中将大にいわせるとそうではないようだ。
マー君 神の連投 160球敗戦翌日に志願「もやもやしていた」 ― スポニチ Sponichi Annex 野球

(前略)

 「きのうは情けない投球だったので、自分自身もやもやしていた。だから出番をもらえるなら、いつでもいくぞ、という気持ちでブルペンで準備していた。この舞台を用意してくれたチームメート、ファンの方々に感謝したい」

 勝てば日本一だった第6戦で2点リードを守れず、プロ入り最多となる160球を投じて敗戦投手となった。その翌日の連投。疲労は極限だった。味方打線が序盤に先行し、美馬と則本が無失点でつなぐ展開。前日に12安打した相手の勢いをチームメートが止め、雪辱の舞台を整えてくれた。だから、1点たりとも与えたくなかった。

 前夜、第7戦について田中は「自分のできることをやりたい」と言った。この日は普段より1時間以上も早く球場入りし、マッサージを受けた。ノックを受ける際は「元気ある者から順番に並ぼう!」と一番前に立った。決してカラ元気ではなかった。本気の連投志願。先発マウンドに向かう美馬には「(第6戦で負けて)すみません。よろしくお願いします」と声を掛けた。9回のマウンドに向け、7回からブルペン投球を開始。何度も星野監督に「ほんまに大丈夫か?」と念押しされたが、決意は変わらなかった。
(後略)

事実そうなのかもしれないけれども、周囲もファンも「田中が投げなければシリーズが終わらない」と田中の登板に期待していたことはなかったろうか?
それは当の田中自身が一番感じていたことではなかったか?しかも場合によっては国内最終登板が負け試合になりかねなかったし。

ならば「大丈夫か?」と聞かれたら「大丈夫です」と応えるだろう。

流石にダルビッシュあたりはそんな田中を心配しており
ダルもマー君連投心配 米球界でも反響「驚きだ」 ― スポニチ Sponichi Annex 野球

レンジャーズのダルビッシュが楽天・田中の体を心配した。自身のツイッターで、ファンから田中の連投について質問されると「間違いなく身体には良くないですね。肩、肘の炎症はまだとれてませんので」。

 前日に160球投げたことには「メジャー各球団のスカウトは冷や冷やでしょうね」とつぶやいた。また、CBSスポーツの看板記者ジョン・ヘイマン氏らも「前日160球投げて、また15球投げるなんて驚きだ」とつぶやくなど、米国でも大きな反響があった。

とコメントしたようだが、当然と言えるだろう。

連投・球数といえば、この春の甲子園における済美高校の安楽投手の3試合529球ということが話題になったが、これも同校の監督が「行けるか?」と本人に聞いたところ「行けます」というようなことを応えたということを思い出すが、根っこは同じに思えてならない。
周囲の期待に応えなければと言う気持ちが、無茶をさせる。本来なら現場の責任者の監督がそれを止めるなり、そうならないような組織作りをしなければならないのにそれを怠った、若しくは監督が同調圧力に屈してしまったり場合によっては監督自らが有形無形の圧力*2をかけるとこのようなことになってしまうように思えてならない。

これって旧日本軍の特攻隊と同じだよなとふと思ってしまい、とっても気分が悪くなってしまったのであった。

*1:相手チームのセットアッパーとクローザーの出来を考えると

*2:過剰な期待だって圧力になる