kodebuyaの日記

労働問題が最近多くなった食レポブログです。

小渕優子辞任へ

自身の資金管理団体の不適切な支出で批判を浴びていた小渕優子が辞表を提出したとのことで、安倍晋三首相は後任人事を行うことになった。
小渕経産相:安倍首相に辞表提出 - 毎日新聞

小渕優子経済産業相(40)は20日午前、安倍晋三首相と首相官邸で会談し、自身の関連政治団体を巡る不明朗会計問題の責任を取り、辞表を提出した。調査結果を踏まえ、世論の理解が得られる説明をするのは困難だと判断した。首相は受け入れ、後任の人選に入った。2012年末に発足した第2次安倍政権で、閣僚が辞任するのは初めてとなる。

 首相は「女性の活躍」を主要政策に掲げており、看板の女性閣僚が「政治とカネ」の問題で辞任することで、政権が大きな打撃を受けるのは必至だ。
(後略)

この件「だけ」が影響しているとはとうてい思えないのだが、支持率も下げてしまったようだ。
東京新聞:内閣支持率48%に下落 共同通信世論調査:政治(TOKYO Web)

内閣支持率48%に下落 共同通信世論調査
2014年10月19日 16時20分
 共同通信社が18、19両日に実施した全国電話世論調査で、内閣支持率は48・1%となり、9月の前回調査に比べて6・8ポイント下落した。小渕優子経済産業相の関連政治団体をめぐる「政治とカネ」問題などが影響した可能性がある。安倍政権の経済政策による景気回復を「実感していない」との回答が84・8%に上った。
 来年10月からの消費税率10%への再引き上げに反対との回答は65・9%、賛成は31・0%だった。日本でのカジノ合法化については反対が63・8%で、賛成の30・3%を大きく上回った。
 原発再稼働に反対するとの回答は60・2%、賛成は31・9%だった。
(共同)

政権のウリだった「アベノミクス」の化けの皮がはがれていくなかで、更なる負担を既成路線化し、かつ「第三の矢」なるものが「カジノ合法化」と「原発再稼働」という中での相変わらずおなじみの「政治とカネ」問題が噴出したこともあり、支持率を下げたということが共同の調査結果から見て取れるというべきだろう。*1

「人気」のある安倍内閣としては赤城「絆創膏」大臣や松岡なんとか還元水大臣の疑惑をかばい続けて民意を失った前回の轍を踏むことだけは避けたいだろうし、所謂「オトモダチ」でもない小渕優子をかばいたてる義理もないだろうし、早晩引導を渡すだろうと思っていたので当然の結末としかいいようがない。むしろ小渕優子にしても早めに責任をとったことにして幕引きを図った方がダメージも少なく、次(があればだけれど)を狙うことも可能になるわけでお互いにとってベターな決断だったということだ。

次は、小渕に比べ「オトモダチ枠」に近い松島みどりがターゲットになるのだろうがこの人物の処遇によって安倍自身が前回とどう変わったのか・変わっていないのかの試金石になる。
松島の件については法務大臣という要職に就く人物の遵法意識が希薄ということが問題なのであって、その様な人物が職に就いていること自体安倍内閣の性格を明らかにするものだと思うし小渕の件よりも重大というべきだ。

小渕優子については哀れにすら思える。
こちらの記事を読んだからだ。
小渕経産相:東京育ち、選挙区と縁薄く… - 毎日新聞

小渕優子経済産業相が辞任する見通しになり、地元の衆院群馬5区からは問題化した観劇会について「親の代からの支援者をつなぎとめるために続け、ミスをした」などの声が上がった。

 ◇父の代の支援者つなぎとめ策?

 父の恵三元首相の地盤を引き継いで衆院選に初出馬した2000年、小渕氏は2位候補の5倍近い得票で初当選。民主党政権交代を果たした09年衆院選でも、次点の3倍近くの票を集めるなど圧勝を続けてきた。

 一方、親子2代にわたり支援してきた自営業の男性は「幼いころを群馬で過ごした元首相と異なり、東京で育った小渕氏に対し親近感は薄いと感じている有権者は多い」と指摘する。50代の女性支援者は「政治家になった優子さんは人気者で全国各地に呼ばれ、地元に戻れる機会が少なかった。年に1度の観劇会を特に大事にしていたのでは」と語った。

 観劇会は元首相の時代から続き、バスを連ねて東京へ向かった。別の支援者は「先代から楽しみにしていた人が多く、やめる選択肢はなかったはず。支援者へのサービスであり、後援会にとって『見えの場』だった」と話した。

 ただし、元首相時代の観劇会を知る元秘書によると、「費用を負担すれば公職選挙法違反になる」というのが共通認識だった。このため往復のバスは補助席まで使って経費節減に努めていたという。【角田直哉、田ノ上達也、増田勝彦】

小渕優子がどのような人格を持っているのかなど知るよしもないが、
政治資金問題でも露呈! 小渕優子はやっぱり何も考えていない女だった!|LITERA/リテラ 本と雑誌の知を再発見
を読む限りに於いては、ただの2世のぼんぼん(女性に使うのかどうか知らないが)でしかないようだ。先代が亡くなり随分立つがその当時の秘書団がいなくなり、政治資金規正法改正も相まってそのあたりを指南できる者がいなくなってしまったということだろうか。

今の日本の選挙制度では2世3世議員が出現しやすくなることは事実であり、「地盤と看板」しかない無能な2世議員であれば、それを守るためにはこの手のサービスをせざるを得なくなるということだ。東京生まれの東京育ちのお嬢様が縁もゆかりもあるのかないのかよくわからない「地元」に戻り下々のご機嫌をお伺いするのが美しい国の選挙ということだ。

(追記)
松島みどりも辞任の意向を示したとのこと。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141020/j66761110000.html
辞任となれば肝いりの「輝く女性」の象徴でもある閣僚2名が政権を去ることになる。

*1:それでも随分高いというのが正直な感想だ。