脱原発と核武装が両立する人間と手を組む
核武装論者の西尾幹二が脱原発と手を結ぼうとしている件について、引き続き書く。
そういえば昨年石破茂が報道ステーションに出演し、原発について語っていたのだった。
あまりに酷い代物だが、原発推進派の論理として傾聴する必要はあるだろう。
手前味噌で恐縮だが NPTよさらば!石破茂堂々と退場す 好日亭日乗から引用する。
石破はいう。
1.原子力発電がそもそも原子力潜水艦からはじまった。
2.日本以外のすべての国は原子力政策は核政策とセットになっている。
3.日本は核を持つべきだと私は思わない。
4.しかし日本は(核兵器を)作ろうと思えばいつでも作れると、1年以内に作れると
5.それは一つの抑止力ではあるのでしょう
6.それを本当に放棄していいですか?ということはもっと突き詰めた議論が必要だし、私は放棄していいとは思わない。
7.なぜならば日本の周りはロシアであり、中国であり、北朝鮮でありアメリカであり、同盟国かどうかを捨象して言えば核保有国が日本の周りを取り囲んでおり
8.そして弾道ミサイルの技術をすべての国が持っているということは決して忘れるべきではない
いみじくも明らかにしているとおり、推進派は核兵器を「核の抑止力」の美名の下持とうとしてきたのであって、その隠れ蓑として*1原発があったということだ。
だから核武装と原発は切り離せないものであるということになる。
西尾は西尾幹二のインターネット日録 » 脱原発こそ国家永続の道 (一) で脱原発を明らかにしているのだが、それは想定外の事象に対応できない人間の不十分さ故なのであって*2、これは「戦争」と同じ事態であるとする。
不測の事態に備えるためのノウハウを蓄積するためにも戦争を前提とした核武装が必要だと主張するのである。
先日の代々木公園の集会で、池田香代子氏のスピーチを聞いた。
私はこの人は極めて真面目な方だと思ったのだが、その一方で西尾幹二を賛同人一覧 | 脱原発杉並の呼びかけ人として呼び込み、Twitter / ikeda_kayoko: #脱原発杉並 ...
#脱原発杉並 は「日の丸を振る人にも来てほしい」という方針のもと、西尾幹二さんに賛同者になっていただきました。お願いに上がったのは私です。西尾さんとは「新しい歴史教科書」問題で真っ向対立してますが、それと原発は関係ない。教科書問題は別の所でやりあいます @bcxxx @kdxn
と言うのだが、教科書問題云々を横にどけるとしても*3、そもそも核武装論者を捨てていない西尾と手を組むと言うことは、脱原発のためなら核兵器所持も認めると取られかねないのだが本当にそれでいいのか?と改めて思う。