kodebuyaの日記

労働問題が最近多くなった食レポブログです。

敵を怒らせる仕事をしたことは良いことです(だったっけ?by本多勝一)

橋下徹大阪市市長が朝日新聞の記事に激怒しているようだ。
一連のつぶやきを纏めたのがこちら。
「メディア側の人間は、その影響力を実感していない」- 2012年02月28日(火)のツイート(橋下徹) - BLOGOS(ブロゴス)

朝日37面。僕が強い批判をしている相手は、具体策を出さない人達に対してです。そして公のメディアを用いて、そのような具体策のない批判をしてくる人達。僕もメディアで仕事をしていましたけど、メディアを介して発言する人は、ある種準公人です。メディアはもの凄く影響力が大きい。

メディア側の人間は、その影響力を実感していない。放送している側、書いている側は、その表現で一人の人間の人生を、その家族の人生を抹殺することになるかもしれないということを認識していない。報道の自由の名の下に、正義を振りかざす。

僕は権力者に対しては、それでも良いと思う。自分が今のポジションから降りたときのことを考えれば、権力が不断に、そして厳しくチェックを受ける世の中の方が良い。だから言論で闘う。僕が強い批判を繰り返してきた相手は、政治の土俵に乗っかった人達。

学者や有識者であるけれども、はっきりと相手陣営を応援し、メディアを使って僕らの陣営に不利な発言を繰り返してきた人達。僕らは選挙で落ちたら身分を失う。発言、自分の考えの正当性を失う。どれだけ正しいと自分で思っていても負ければ全て終わり。そして社会的に抹殺もされ得る。それが選挙だ。

そういう土俵に上がってきたのであれば、当然言論による攻撃を受けて当り前だ。政治の世界を見て欲しい。この土俵に上がった途端に、凄まじい言論批判に晒される。僕に対する週刊誌報道など、一私人にやったらとんでもない人権侵害になることは間違いない。

学者や有識者と言う立場で、メディアを使って発言し、しかも政治闘争の場に乗っかった。それに対して言論で攻撃されることは当然だ。好きなことを言って、攻撃を受けたら止めて下さいなんていう自分勝手なことは許されない。

メディアや、コメンテーター、学者などは、自分が言うのは自由。しかし、言われて始めてその辛さが分かる。こちらにも家族がいる。子どもがいる。普通に生活をしている。親が「ハシズム」だと言われ、週刊誌や中づり広告や新聞広告で普通だったら絶対に報じられないようなことを目にしたらどう感じるか

メディアや発信する側は、そういう想像力が欠けている場合が多い。それも権力チェックとして許されるならば、報じられる側は徹底して反論するしかないではないか!そしてこちらの反論手段は、選挙で勝って初めて与えられる市長職としてのインタビューと、そしてこのツイッターのみ。

テレビや新聞で好き勝手にいい加減なことを言われても、僕はこのツイッターで反論するしかない。大手メディアでの表現相手に、こっちはツイッターでしこしこやってるんだ。それとね、この記事の記者丑田氏は、できない記者だね〜。思想が凝り固まっている。あなたの方が危ないよ。

丑田記者は、記事の最後に「橋下氏に拍手喝采を送っている人が、ある日突然、「敵」にされるかもしれない。と結んでいる。僕はメディアでコメンテーターをやっていた時から私人を批判したことはない。今もそうだ。団体か公で発言をした人に対してしか批判はしない。

選挙のときだって個人は攻撃しないよ。だいたい誰かれ構わず批判していたら民主主義の世の中で、公選職のポジションなど維持できない。それと僕がこの手法を取る相手は限られている。敵味方分けるやり方、白か黒か二者択一を迫るやり方に対してよく批判を受けるが、これは例外。

こういうことを取り上げる連中は、物事の大局を見れない人。敵味方を分ける、白黒付けるは最後どうしようもなくなったときの勝負の時。そしてそこだけをメディアが取り上げるから、僕の活動の100%がそうだと感じてしまうのであろう。全体のうちどれくらいが、この手法を取っているか。

議論が足りないと言うコメンテーターが多い。名前を出すけど、大谷昭宏氏が典型。でもね、普段どれだけ議論を重ねているか。僕の活動のうち最後決着を付ける場面と言うのがどれくらいの割合なのか。今起きている現象は全体のうちどれくらいの割合なのかという視点が欠けている批判者が多い。

メディアを通じて知った情報で、それが全てだと判断してしてしまう批判者が多いね。そう言う人には徹底して反論していく。しかもツイッターでだよ。日本ってほんと素晴らしい。こんなのある国だったら、権力側が批判者を拘束したり、それこそ批判者の命が奪われることだってあるだろう。

まあ僕は大阪市役所の所長ですから、大した権力はありませんが、それでもある国だったらそこそこのポジションになるのかな。それがツイッターで朝からしこしこ反論してるんですよ。可愛いもんじゃない。表現が強くなったって、それくらいしないとメディアを使って批判してくる相手に適わない。

そんな状況の中で、社会の空気危惧、橋下氏に拍手喝采を送っている人が、ある日突然、「敵」にされる・・・丑田さん、僕がどんな状況でどんな人を攻撃しているのか、そしてその手段は何なのか、もう少し分析したら?言論の自由が保障されている日本は最高だよ。

改めてこのつぶやきの酷さは叩くとして、一言だけ。
この朝日新聞の丑田記者という方がどれくらいの記者かは私には分からないが、毎日のようにマスコミに記事にされ、テレビで自分の主張を(殆ど無批判で)流してもらっている自分と、この記者の記事とでは影響力の違いは明らかだろう。
そしてこの後引用する朝日新聞の記事も最後は橋下の主張(というか暴言)を掲載している状態であることを考えれば、丑田氏の意図がどれだけ薄められているか明らかだ。丑田氏がこのつぶやきについて反論しようとしても、朝日新聞は報道の中立性を盾に反論を掲載しないことは明らかだろう。
マスコミの力でここまでになった橋下がしらないはずがない。

だいたい批判されるのが嫌なら政治家は向いていない。
お笑い弁護士に戻ればいい。

怒らせた朝日新聞の記事はこちら
朝日新聞デジタル:「ハシズム」人気のわけは? 口撃受けた4氏が分析
消される前に残しておく。

その政治手法への批判をものともせず、橋下徹・大阪市長は世論をぐいぐい引きつけている。産経新聞は1月、「日本のリーダーとして最もふさわしい」とする世論調査の結果を掲載。記者団に感想を求められた橋下氏は「聞いて下さいよ。ハシズムと言って批判している人に」。そこで聞いてみました、橋下さん人気の理由――。

■北大・山口教授、中島准教授

 まず訪ねたのは北海道大大学院の山口二郎教授(政治学)。「既成政党が低迷して、政治の軸が見えないから、期待が高まっている」と分析する。

 朝日新聞の2月11、12日の世論調査では民主党の支持率が17%、自民党が12%。一方で、次の衆院選大阪維新の会が国会で影響力を持つような議席を「取ってほしい」と答えた人は54%にのぼった。

 「既得権益」との対決構図をつくり、冷遇されていると思っている人たちから喝采を浴びる――。山口氏は、橋下氏がそんな政治ショーを演じ続けているように見える。

1月15日、橋下氏とともに出演したテレビ朝日の「報道ステーションSUNDAY」。山口氏が大阪都構想や教育改革に異論を挟むと、橋下氏は「学者がちまちま言う」「いかにも学者の意見」などと攻撃。作家の渡辺淳一氏が「しばらくやらせたい」と言うと、「現実を知っている小説家」と持ち上げた。

 物事を単純化し、レッテルを貼って切り捨てる。「ケンカとしては橋下さんの勝ちでしょう」と山口氏は言う。ただ、批判勢力を徹底的に排除する言動に、戦後米国に吹き荒れた思想弾圧「マッカーシズム」を感じるという。

 次に、山口氏の研究室の向かいにある北大公共政策大学院の中島岳志准教授(政治思想史)の部屋を訪ねた。

 「東日本大震災で政府への信頼は失われ、不安を抱いた国民に『救世主待望論』が出ているのでは」と中島氏は言う。

 2大政党の低迷で有権者は有力な選択肢を失った。そこに橋下氏が「既存体制の破壊」を掲げ、公務員や労組など分かりやすい敵を提示してきた。「みんなが期待しているのは『一発逆転ガラガラポン』。個別の政策への支持ではない」と中島氏はみる。

内田樹氏、香山リカ

 平松邦夫・前大阪市長の特別顧問だった神戸女学院大名誉教授の内田樹(たつる)氏(フランス現代思想)も橋下氏の攻撃対象だ。「次々と敵をつくらなければ橋下氏は支持を維持できない『自転車操業』。国政進出の話を出してきたのも同じ理屈だ」と指摘する。

 「ある種の危機や病理を抱いている一つの証拠だと思ってしまう」。精神科医の香山リカ氏は、橋下氏の手法に触れて、こう発言したことがある。すると、橋下氏からツイッターで「一回も面談もしたことがないのに僕のことを病気だと診断した。サイババ(超能力で病を治したと注目を集めたインドの宗教家)か」。

 香山氏は言う。「特定の病気と断定したのではない。白か黒かでしか判断できない人は、大きな不安を抱えていることがある。二者択一を迫る政治家が支持されるのは、有権者が不安定な状況に追い込まれているからではないか」

 朝日新聞と朝日放送の2月18、19日の府民を対象にした世論調査で、教育基本条例案などへの賛成が高かったことを受け、橋下氏は「あの人たちの反対をやれば、多くの民意をつかむ自信がある」と香山氏らをやり玉に挙げた。

 「ここまで来ると単なる中傷。橋下さんの言動は、自分と少し異質なものをたたく風潮とフィットしているのかもしれない」。香山氏は社会の空気を心配している。

■取材の記者は

 「既得権益」があると見なした人を「敵」に仕立て、時に口汚いと思えるほどの言葉も使いながら徹底的にやりこめる。橋下氏お得意の手法には、違和感を持っていた。

 今回取材した4氏は、橋下氏のツイッターで「文系大学教授」とひとくくりにされ、「役立たず」などと激しく批判されている。昨年11月の大阪市長選で相手陣営についたことも影響しているのかもしれないが、非常に感情的な言葉が並ぶ。山口氏は「基本的に礼儀を知らない言葉遣いだ」と不快感を示す。

 4氏に共通していたのは、そんな攻撃的な手法をとる政治家が全国的に受け入れられる現状への危機感だった。中島氏は「行政サービスを受けている以上、あらゆる国民が既得権益者」と指摘した。橋下氏に拍手喝采を送っている人が、ある日突然、「敵」にされるかもしれない。(丑田滋)

     ◇

■「独裁」かけた造語

 リーダーシップを重視し、「日本の政治で一番重要なのは独裁」とも発言した橋下氏。名付け親は不明だが、「ハシズム」は、そんな政治手法とファシズム(独裁主義)とをかけた造語とみられる。

 昨秋の大阪ダブル選前に大阪市で開かれたシンポジウム「『橋下』主義(ハシズム)を斬る」や、出版された「橋下主義(ハシズム)を許すな!」で知られるようになった。山口、中島、内田、香山の各氏はそのシンポに出たり、著者になったりした人たちだ。

シンポ実行委員会のメンバーは「以前から市職員らの一部で『ハシズム』は使われていた。橋下氏の一種強権的な動きや主張を表すのにピッタリだった」と説明する。

 橋下氏は「やらなければ実行力がないと言われ、やれば独裁だと言われるなら、やって批判を受ける方がいい」(昨年10月4日)と述べている。

     ◇

■橋下橋下氏の記者団への発言要旨

 《1月16日、産経新聞などの世論調査結果への感想を問われ》

 あれで聞いてくださいよ、香山リカさんとか、中島さんとか、山口さんとか、ハシズムと言って批判している人に、どうなのかといって。

 《2月20日、朝日新聞と朝日放送の世論調査で教育基本条例案など政策への賛成が伸びていたのを受けて》

 山口、中島、内田、帝塚山のなんとかの、香山さんとかの、あの人たちに感謝。あの人たちの反対をやれば、多くの民意をつかむ自信があります。あの人たちの反対をすれば、多くの人が納得するということがわかりましたから。ああいう貴重なセンサーを大切にしないといけませんね。

しかしどうでもいいけどこいつのつぶやきって、小泉のワンフレーズポリティクスを彷彿とさせるのは私だけ?